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新大橋
こちらが現在の新大橋です。江東区の新大橋と中央区の浜町を結びます。江戸時代の新大橋は元禄6年(1693)に架けられた隅田川三番目の橋になります。
隅田川に二番目に架けられた両国橋が大橋と呼ばれていたので、新大橋と名づけられました。位置的には現在よりも南にあり、松尾芭蕉の深川芭蕉庵の近くにありました。
芭蕉庵
「初雪や かけかかりたる 橋の上」、「ありがたや いただいて踏む 橋の霜」。これらは芭蕉が新大橋について詠んだ句です。芭蕉庵は現在の芭蕉稲荷神社の場所にありました。延宝8年(1680)、芭蕉は閑寂の地を求め、深川六間堀にある魚商杉風の生簀の番小屋に移ります。門下から一株の「芭蕉」を贈られ芭蕉庵とよび、芭蕉翁と尊称されました。
大はしあたけの夕立
また新大橋といえば、歌川広重が名所江戸百景で描いた「大はしあたけの夕立」が挙げられます。世界的にも名高い傑作で、ゴッホに多大な影響を与えたことでも知られています。
なお、「あたけ」とは大型軍船の安宅丸のことで、近くに御船蔵があり安宅丸が係留されていたことから、この辺りがその名でよばれるようになりました。
アクセス
- 住所:東京都中央区日本橋浜町2丁目
- 最寄り駅:都営大江戸線・新宿線森下駅A1番出口より徒歩5分
参考文献:大石 学「新江戸百景めぐり: TOKYOで”江戸”を再発見」小学館 (2019)