深川七福神めぐり
お正月と言えば深川七福神めぐりです。深川はコンパクトにまとまっているので、1時間半から2時間程で巡ることができます。深川七福神めぐりが終わった後にちょっと休憩する場合、お店は富岡八幡宮周辺の方が多いので、深川神明宮からスタートして、富岡八幡宮をゴールとした方が良いかもしれません。コースにはオレンジ色の幟も立ち、同じような方も歩いていますので迷うことはありません。
深川神明宮
深川七福神 寿老人の深川神明宮です。場所は大江戸線・都営新宿線森下駅の近くにあります。深川八郎右衛門が屋敷に祠を建て、伊勢神宮の天照大御神様をお祀りしたことが深川神明宮の起源となります。
こちらが寿老人のお社になります。杖に付いている巻物には人間の寿命が記されているそうです。また、六月下旬には深川神明宮で森下朝顔市が開かれます。
深川稲荷神社
深川七福神 布袋尊の深川稲荷神社です。場所は大江戸線・半蔵門線清澄白河駅の近くにあります。放浪生活身で身の回りの物や食べ物を大きな布の袋に入れていたことが名前の由来です。
江戸時代初期から、小名木川に近いこの付近には船大工が住み、船の造船や修繕をしていたので、旧町名は「深川西大工町」といいます。ちなみに、近くには吊るされた亀が印象的な広重の名所江戸百景「深川萬年橋」があります。
龍光院
深川七福神 毘沙門天の龍光院です。場所は大江戸線・半蔵門線清澄白河駅の近くにあります。単独で信仰されるときは「毘沙門天」、四天王の一人として信仰されるときは「多聞天」と呼ばれます。
江戸時代初期に日本橋馬喰町に創建され、江戸大火災でたびたび焼失した後、ここ深川の地へ移転しました。 ちなみに、近くには江戸後期の探検家、間宮林蔵のお墓があります。
円珠院
深川七福神 大国天の円珠院です。場所は大江戸線・半蔵門線清澄白河駅の近くにあります。手に持つ打ち出の小槌の「槌」は米をはじめ様々な物を生み出す大地を意味します。また円珠院は江戸時代から「深川の大黒様」として有名でした。ちなみに、近くには清澄庭園があります。
心行寺
深川七福神 福禄寿の心行寺です。場所は都営大江戸線 門前仲町駅の近くにあります。関東大震災や戦災により2度も焼失しましたが、昭和42年に奈良平安朝様式に現代風を加味して本堂が再建されました。
こちらが寿老人のお社になります。福禄寿の名前は道教で理想とされる「福」「禄」「寿」の3つの徳を合わせたものです。ちなみに、近くには深川ゑんま堂があります。
冬木弁天堂
深川七福神 弁財天の冬木弁天堂です。場所は都営大江戸線 門前仲町駅の近くにあります。材木豪商の冬木弥平次が屋敷の池のほとりに、竹生島から移した弁財天を安置し、それがこちらに移されました。
弁天様は、もともとインドの水神・サラスヴァティーが仏教に取り入れられ弁才天となり、その際に八臂にて武具をとり武神となり、知恵や音楽の神になりました。その後、日本では人頭蛇身で福禄と長寿を授ける宇賀神と習合し、弁才天は福神の性格をもち弁財天となりました。ちなみに、こちらでお金を洗うとお金が増えるそうです。
富岡八幡宮
深川七福神 恵比須神の富岡八幡宮です。場所は東西線 門前仲町駅の近くにあります。そして、こちらが恵比須神のお社になります。
手に持つ釣り竿は「釣りして網せず」すなわち暴利をむさぼらない、それこそが商売繁盛の神様として人気を集めたようです。
参考文献:戎光祥出版編集部「図説 七福神―福をさずける神々の物語」(戎光祥出版2002) 古川 順弘「神社に秘められた日本史の謎」宝島社(2020)